特定空家等に指定されるとどうなるか
空家等対策特別措置法にもとづく「特定空家等」の指定について、指定される条件、その後の流れ、固定資産税への影響を整理しました。2023年に追加された「管理不全空家等」も説明します。
特定空家等とは
空家等対策特別措置法にもとづいて、市区町村が指定する空き家の区分です(国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律について」、確認日:2026年8月22日)。放置すると周囲に問題が出る状態の空き家が対象になります。
指定されると、市区町村から改善を求められます。従わない場合、段階的に強い措置に進みます。
- 倒壊などの危険がある状態
- 衛生上、有害となるおそれがある状態
- 適切な管理がされず、景観を著しく損なっている状態
- その他、周辺の生活環境を守るために放置できない状態
「管理不全空家等」が追加された
2023年12月13日に施行された法改正で、特定空家等になる前の段階として「管理不全空家等」という区分が追加されました。
そのまま放置すると特定空家等になるおそれがある状態を指します。この段階でも市区町村から指導を受けることがあり、指導に従わず勧告を受けると、特定空家等と同じく固定資産税の住宅用地特例が外れます。
指定されたあとの流れ
いきなり強い措置が取られるわけではなく、段階を踏みます。
- 助言・指導:まず改善を求められます
- 勧告:指導に従わない場合。この段階で固定資産税の扱いが変わります
- 命令:勧告にも従わない場合
- 行政代執行:命令にも従わない場合、市区町村が代わりに工事を行い、費用を所有者に請求します
固定資産税への影響
住宅が建っている土地には、固定資産税を軽くする「住宅用地の特例」があります。特定空家等または管理不全空家等として勧告を受け、賦課期日(毎年1月1日)までに必要な措置を講じないと、この特例の対象から外れます(東京都主税局の説明を参照。確認日:2026年8月22日)。
その結果、土地の固定資産税が上がることがあります。金額は土地の評価額や自治体によって変わるため、市区町村の資産税担当課にご確認ください。
よくある質問
よくある質問をまとめました。
- Q. 特定空家等に指定されたら、すぐに固定資産税が上がりますか? A. いいえ。「勧告」を受け、翌年1月1日時点でも改善されていない場合に、その年度から住宅用地の特例が外れます。指定・助言・指導の段階では税額は変わりません。
- Q. 管理不全空家等と特定空家等は同じですか? A. 別の区分です。管理不全空家等は「放置すると特定空家等になるおそれがある」段階で、2023年の改正で新設されました。特定空家等はより状態が進んだ区分です。
- Q. 指定されているかどうかはどこで分かりますか? A. 本サイトのデータには含まれていません。所在地の市区町村(空き家対策の担当課)に確認してください。
指定される前にできること
空き家をどうするか決めるには、その土地の条件を知っておく必要があります。売る、貸す、解体する、いずれの判断にも共通します。
本サイトの調査ツールは、住所を入れると用途地域の指定値、災害リスクの想定、最寄りの公示地価と5年の推移、周辺の取引価格を表示します。
指定の有無や具体的な指導内容は市区町村が判断するものです。本サイトでは分かりません。解体や固定資産税など関連する制度は空き家・相続のページでまとめて確認できます。
出典
国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000138.html(確認日:2026年8月22日)/東京都主税局「特定空家等または管理不全空家等に該当すると固定資産税・都市計画税の税額が高くなる場合があります」https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/kotei_tosi/tokuteiakiya(確認日:2026年8月22日)。
本サービスの情報は参考情報です。個別の空き家が指定の対象になるかどうかの判断は、必ず所在地の市区町村にご確認ください。
このページで扱っている内容は空き家・相続の一部です。関連する制度やデータをまとめて確認したい場合は、空き家・相続のページもご覧ください。
土地の条件は地域によって大きく変わります。 市区町村ごとの地価・用途地域・災害リスク・人口は地域から探すにまとめています。 住所が決まっている場合は住所から調べるで、 その場所の用途地域・災害リスク・土地の値段の目安をまとめて確認できます。