相続した家について、まず何を調べればよいか
相続した家をどうするか決める前に確認しておく事実を、公的データで調べられるものと、専門家に聞くべきものに分けて整理しました。
「決める」前に「調べる」
相続した家について最初に迫られるのは、売るか、貸すか、解体するか、持ち続けるかという判断です。ただしこの判断は、土地と建物の条件が分からないままでは決められません。
調べる項目は、大きく2つに分かれます。ひとつは公開データで確認できるもの。もうひとつは、書類を取り寄せるか専門家に聞かないと分からないものです。
公開データで確認できること
次の項目は、住所が分かれば国の公開データから確認できます。本サイトの調査ツールでまとめて表示します。
- 用途地域・建ぺい率・容積率の指定値(その地域に定められた数値)
- 洪水・土砂災害・液状化について公表されている想定区域に入っているか
- 最寄りの公示地価の標準地の価格と、過去5年の推移
- 周辺で実際に成立した取引の価格(種別ごとの中央値と件数)
- 小学校・中学校の通学区域
公開データでは分からないこと
次の項目は公開データに含まれていません。本サイトでは表示していませんし、推測もしていません。
- その土地に実際に何㎡の建物を建てられるか(敷地の形・前面道路の幅員・接道の状況・地区計画などで変わります)
- 建物が現行の耐震基準を満たしているか(建築確認や検査済証の有無は、自治体の台帳や書類で確認します)
- 境界が確定しているか(測量図と隣地との取り決めが要ります)
- 登記の名義が誰になっているか(法務局の登記事項証明書で確認します)
- 相続税・譲渡所得税がいくらになるか(税理士にご相談ください)
調べる順番
まず住所から公開データを引いて、その土地がどういう場所かを把握します。次に登記事項証明書で名義と権利関係を確認します。ここまでで「売れる状態か」の見当がつきます。
そのうえで、解体費の補助や空き家バンクといった自治体の制度が使えるかを、自治体の公式ページで確認します。金額や受付期間は年度ごとに変わるため、必ず最新のページを見てください。
根拠となる制度と出典
2024年4月1日から、不動産を相続した人には相続登記の申請が義務づけられました。相続で取得したと知った日から3年以内(2024年4月1日より前に相続した不動産は2027年3月31日まで)が期限で、正当な理由なく期限を過ぎると10万円以下の過料の対象になります。詳しい期限の考え方は相続登記の義務化のページで説明しています。
空き家対策の枠組みは空家等対策特別措置法にもとづきます。管理が不十分な空き家は「管理不全空家等」「特定空家等」として市区町村の指導・勧告の対象になり、勧告を受けたまま改善しないと固定資産税の住宅用地特例が外れることがあります。詳しくは特定空家のページをご覧ください。
- 出典:法務省「相続登記の申請義務化特設ページ」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00590.html(確認日:2026-08-23)
- 出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000138.html(確認日:2026-08-23)
このページで扱っている内容は空き家・相続の一部です。関連する制度やデータをまとめて確認したい場合は、空き家・相続のページもご覧ください。
土地の条件は地域によって大きく変わります。 市区町村ごとの地価・用途地域・災害リスク・人口は地域から探すにまとめています。 住所が決まっている場合は住所から調べるで、 その場所の用途地域・災害リスク・土地の値段の目安をまとめて確認できます。