相続登記の義務化で何が変わったか
2024年4月から相続登記の申請が義務になりました。期限、間に合わないときの「相続人申告登記」、過去に相続した不動産の扱いを整理しました。
何が変わったか
2024年4月1日から、不動産を相続した人は、相続登記(名義を自分に変える手続き)の申請が義務になりました。それまでは任意でした(法務省「相続登記の申請義務化特設ページ」、確認日:2026年8月22日)。
背景には、名義が変わらないまま放置され、持ち主が分からなくなった土地が全国に増えたことがあります。
正当な理由なく期限内に申請しないと、10万円以下の過料の対象になります。ただし体調不良や遺産分割の争いなど正当な理由があれば過料の対象になりません。
いつまでにするか
期限は2つあります。どちらに当てはまるかで違います。
- 相続で不動産を取得したと知った日から3年以内
- 遺産分割で取得が決まった場合は、決まった日から3年以内
- 2024年4月1日より前に相続した不動産も対象。この場合は2027年3月31日までが期限(法務省の資料で確認)
話し合いがまとまらないとき
遺産分割の話し合いが長引くと、3年以内に登記できないことがあります。この場合のために「相続人申告登記」という手続きが用意されています。
これは「自分が相続人の1人である」と法務局に申し出るもので、申請義務を果たしたことになります。ただし名義が自分に変わるわけではないため、話し合いがまとまったあとに改めて相続登記が必要です。
どこで手続きするか
手続きの窓口は、その不動産がある地域を管轄する法務局です。自分で申請することもできますし、司法書士に依頼することもできます。
必要な書類は、戸籍関係の書類、住民票、固定資産評価証明書などです。相続の状況によって変わります。
本サイトは登記の手続きを扱っていません。手続きの可否や進め方は法務局または司法書士にご相談ください。
よくある質問
よくある質問をまとめました。
- Q. 過去に相続した家も対象ですか? A. 対象です。2024年4月1日より前に相続した不動産も義務化の対象で、期限は2027年3月31日です。
- Q. 相続人申告登記をすれば相続登記はしなくてよいですか? A. いいえ。相続人申告登記は過料を避けるための暫定的な手続きで、正式な名義変更にはなりません。遺産分割がまとまったら改めて相続登記が必要です。
- Q. 過料は必ず科されますか? A. 正当な理由なく期限を過ぎた場合に対象になります。法務局からの催告に応じないなど悪質なケースが想定されており、すべてのケースで自動的に科されるとは公表されていません。
登記の前に調べておくとよいこと
相続した不動産をどうするか(持つ、売る、貸す、解体する)を考えるとき、その土地の条件が判断の材料になります。
本サイトの調査ツールは、住所を入れると用途地域の指定値、災害リスクの想定、最寄りの公示地価と5年の推移、周辺の取引価格を表示します。
相続した空き家をどうするか、解体や税金の面も含めて空き家・相続のページで他の記事もあわせて確認できます。相続した土地が農地の場合の価格の水準は、別の記事で整理しています。
出典
法務省「相続登記の申請義務化特設ページ」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00590.html(確認日:2026年8月22日)/法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html(確認日:2026年8月22日)。
本サービスの情報は参考情報です。手続きや期限の最終確認、個別の事情の判断は、必ず法務局または司法書士にご確認ください。
このページで扱っている内容は空き家・相続の一部です。関連する制度やデータをまとめて確認したい場合は、空き家・相続のページもご覧ください。
土地の条件は地域によって大きく変わります。 市区町村ごとの地価・用途地域・災害リスク・人口は地域から探すにまとめています。 住所が決まっている場合は住所から調べるで、 その場所の用途地域・災害リスク・土地の値段の目安をまとめて確認できます。