土地の値段の調べ方
土地の値段を調べる方法を、公示価格・実際の取引価格・路線価の3つに分けて整理しました。どれを見ればよいかの使い分けと、住所から一度に確認する手順を説明します。
結論:目的によって見るものが変わる
土地の値段には、目的の違う3つの数字があります。どれか1つが「正しい値段」なのではなく、知りたいことによって見る先が変わります。
- 売買のときの目安を知りたい → 公示価格(国土交通省が毎年1月1日時点で公表)
- 実際にいくらで売れているかを知りたい → 不動産取引価格情報(実際に売買した人への調査にもとづく)
- 相続税・贈与税の計算に使いたい → 相続税路線価(国税庁)。公示価格の8割程度が目安とされる
実際の取引はどのくらいの水準か
国土交通省の不動産取引価格情報(2025年)を種別ごとに集計すると、取引価格の中央値は次のようになりました。
これは全国の中央値です。同じ種別でも、地域によって何倍も違います。
| 種別 | 取引価格 | 面積 | 件数 |
|---|---|---|---|
| 中古マンション等 | 2,900万円 | 65㎡(専有面積) | 121,632 |
| 宅地(土地と建物) | 3,400万円 | 130㎡(土地面積) | 110,764 |
| 宅地(土地のみ) | 2,000万円 | 195㎡(土地面積) | 35,849 |
| 農地 | 75万円 | 1,000㎡(地積) | 3,028 |
| 林地 | 40万円 | 1,500㎡(地積) | 1,316 |
出典:国土交通省 不動産取引価格情報(2025年)。面積が記録されている取引に限った中央値。
「1㎡あたりの値段」は、同じ意味で比べられるものだけ並べる
上の面積の欄には、種別によって違うものが入っています。マンションは「専有面積」(実際に使える部屋の広さ)、宅地・農地・林地は「土地面積」です。
「宅地(土地と建物)」は、建物込みの取引価格を土地面積だけで割ると、実際より高い㎡単価に見えてしまいます。そのため、この記事では種別をまたいだ㎡単価の比較はしません。
同じ土地面積を分母にできる種別どうしなら、比べられます。
| 種別 | 1㎡あたり(土地) | 件数 |
|---|---|---|
| 宅地(土地のみ) | 98,333円 | 35,849 |
| 農地 | 600円 | 3,028 |
| 林地 | 287円 | 1,316 |
出典:同上。土地の価格だけを土地の面積で割った、比較できる範囲の㎡単価です。
公示価格と実際の取引は同じではない
公示価格を見れば実際の取引価格が分かる、とは言えません。同じ市区町村どうしで比べると、実際の取引は公示価格の0.53倍から1.47倍まで開きがありました(110市区町村)。
どちらか一方だけを見ると、街によっては大きく外れます。両方を見るのが確実です。
無料で調べられる場所
3つとも、無料で調べられます。
- 公示価格・取引価格=国土交通省「不動産情報ライブラリ」
- 公示価格・路線価=「全国地価マップ」(一般財団法人 資産評価システム研究センター)
- 相続税路線価=国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」
調べるときに気をつけること
数字を見るときは、次の点に注意してください。
- 公示価格は「標準地」の価格です。自分の土地そのものの価格ではありません
- 取引価格は、実際に売買した人への調査にもとづくものです。すべての取引が載っているわけではありません
- 面積・形・道路との接し方が違えば、単価は変わります。同じ町でも土地ごとに違います
- 個別の土地の価格を知りたい場合は、不動産会社の査定や不動産鑑定士の鑑定評価が必要です
この記事で使ったデータ
出典:国土交通省 不動産取引価格情報(2025年)/国土交通省 地価公示(2026年)。いずれも不動産情報ライブラリを通じて取得しました(2026年8月29日時点)。
集計方法:面積が記録されている取引に限り、種別ごとに価格の中央値を求めました。
相続税路線価は地価公示の8割程度を目安に定めるという方針が国税庁から示されています。個別の土地について保証するものではありません。
このページで扱っている内容は地価・取引価格の一部です。関連する制度やデータをまとめて確認したい場合は、地価・取引価格のページもご覧ください。
土地の条件は地域によって大きく変わります。 市区町村ごとの地価・用途地域・災害リスク・人口は地域から探すにまとめています。 住所が決まっている場合は住所から調べるで、 その場所の用途地域・災害リスク・土地の値段の目安をまとめて確認できます。